Ornette Coleman, 1930 - 2015
訃報が相次ぎました。
前回、Keepnewsのことを書きましたが、今度はオーネットです。
オーネット・コールマンはとかくフリージャズの先鞭をつけた、といわれます。
事実、嚆矢とされる "The Shape Of Jazz To Come"、邦題「ジャズの来るべきもの」は1959年、前回のEvansのアルバムより前に出ていることに改めて驚かされるのです。
BeBopは大雑把に言うと、Jazzのメロディとコードを分けて、コード進行はそのままにメロディはコードの和音の中で即興で演奏する、というスタイルです。
コールマンが59年にやったことは、このコードの和音の中で、というところを取っ払い、「フリー」になることでした。
このアルバムではピアノレス、フロントにホーンセクションを2本、という構成を意識的に配置しているとしか考えられません。
結果、それまでの和音という西洋音楽の枠組みそのものが取っ払われることになり、不協和音を生み、リズムやテンポが無い音楽が生まれます。まさに革新と言っていいと思います。
さて、訃報が続いたので、存命のバッパーがどれだけ残っているのか、気になりました。また、どこを切れ目にしていいのかも迷いましたが、上記59年のアルバムこそBeBopの最盛期を区切るもの、と考えると50年代までにJazzかJazzに関連するリーダー作か、アルバムに参加しているというのがひとつの基準になりそうです。
思いつくままにあげていきます。
なお、時代は最初のレコーディングを基準とします。
■~40年代 ※()は生年
Sir Chales Thompson (1918~)
Roy Haynes(1925~)
Jimmy Heath (1926~)
Lee Konitz(1927~)
Sonny Rollins (1930~)
トンプソンは30年代から活動していますので別格でしょう。知る限り、Swingの最盛期を肌で知る最後の一人。録音という行為そのものが少ない時代なので、最初のレコーディングは40年代中ごろのようです。ヘインズとヒースは40年代後半、Rollinsの最初のレコーディングは49年。
しっかし、Roy Haynesはあのサングラスかけてるととても90歳に見えないですね。今年も来日してくれていました。参加アルバムで考えると、CharieParkerも、RolandKirkも、ChickCoreaも、PatMetenyも。。Jazzのスタイルの変遷をそのまま生きてきた伝説的存在です。
■50年代前半~
Lou Donaldson (1926~)
Tonny Benett (1926~)
Barry Harris(1929~)
Benny Golson (1929~)
穐吉敏子 (1929~)
Helen Merrill(1930~)
Kenny Burrell (1931~)
渡辺貞夫 (1933~)
Quincy Jones (1933~)
コールマンは30年生まれなので、ちょうどこの中に入る感じですね。
■50年代後半~
Albert "Tootie" Heath (1935~)
Ron Carter (1937~)
・・・この世代はバッパーというよりは新主流派、でしょうか。あげたらきりが無いのでこの辺で。
こうやって並べてみると、レディー・ガガと一緒に歌うってBenettさん、若いっ!
※思いつきなのでいろいろ抜け漏れあると思いますがご容赦ください。